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DBTやってみてよかった。だって…

更新日:2021年6月5日

このスタジオを立ち上げて1年弱。時々クライアント様たちから、いったいDBTってなんなのか、直感的な感想を頂きます。その中からいくつかをご紹介いたします。


「息継ぎの方法を思い出した」 (心の痛みに耐える方法)


クライシスのさなかというのはどうにもならない渦巻に飲み込まれたような感覚。息継ぎをしようとして水を飲んでしまう。頑張れば頑張るほど飲み込まれていく恐怖。こうすればいいと普通なら分かっていることもできないし、どうしてこうなったのかなんて考えている場合じゃない。とにかく息。DBTは、こういうときはもがけばもがくほど、どつぼにはまると教えてくれます。逆らわずに渦巻が収まるのを意図的に待つ方法を思い出させてくれます。あるクライアント様は、「自分は渦巻に飲み込まれているのだから、今はなにをしても無駄だと思えるようになったこと、これを生き延びるだけで十分だと思えるようになったことが一番の収穫」とおっしゃっています。


「名前に惑わされなくなる」(マインドフルネス)


私たちは周りの物や人をすごく簡単に判断してすごく狭い視野の名前で考えがち。そして自分の付けた名前によく騙されます。感情もそう。悲しみを怒りと錯覚することが多く、「怒り」という名前がついた瞬間に怒っているようにふるまってしまいませんか?いろんなことにすでに名前があって、その名前をちっとも疑わず、違うかもしれないと考える余裕もありません。マインドフルネスは名前を付けずに全てをもう一度観察することを教えてくれます。あるクライアント様は「説明しようと必死にならなくなった。説明できないけど分かる…という状態でいいんだと思えるようになった」と言っています。名前に惑わされなくなると、人を批判的に判断することが減るとこの方はおっしゃっています。


「見えない思考があるはず」(感情とうまくつきあう方法)


「今話してくれたことの中で、実際起こったことはどれ?」DBTではよくこう聞きます。こうだったと思うことではなく、本当に起こったことだけを抽出します。「はいはい、どうせ私がおおげさだと言いたいんでしょ」と失望するかもしれません。それでも細かいチェーン分析をやると、実際起こったことと考えたこと、感じたことが別れていきます。喧嘩の途中で自分が何を考えていたかに改めてびっくりすることもあります。一方あるクライアント様は、チェーンをやったら相手の反応がどこから来たのか分からないときは、相手も全部言葉にしているわけではないことに気づいたと言います。自分はそれを考慮することなく言葉尻を捉えて喧嘩をしていたんだと。DBTでチェーンをやってから何が見えていないのかを考えるようになり、「どうしたの?」とよいタイミングで聞けるようになったと言っていました。


「別れたくないと意識するだけで違う」(長続きする関係を築く方法)


「で、どうしてそんな喧嘩になったの?」「そもそもなんでその会話を始めたの?何がしたかったの?」と聞くと、「喧嘩の原因は取るに足らない小さいこと」とか、「何がしたかったのなんて覚えていない」という答えがよく返ってきます。続いて、「新しい関係を作りたかったの?今の関係を維持したかったの?それとも関係を終わらせたかったの?」と聞くと、もちろん別れるつもりではなかったし、もちろんよい関係を続けたかった、ということに気づきます。それでも自分の意図と反対の方向に行ってしまうのは、この最初の目的が忘れ去れてしまい、「私の言ってること、間違ってないよね?」にとってかわられることが多いから。そして相手が嫌気がさすまでしつこく言い過ぎてしまうときのようです。クライアント様のお一人はDBTで「別れたいんじゃない」と意識して話すようになってから、自分のちょっとした表現が変わった気がするとおっしゃっています。


全てのスキルが全ての人に効くわけではありません。自分に効くものを見つけるのがDBTです。皆さんにもご自身に効くDBTのスキルがあると思います。

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